ラテン語は、バチカン市国の公用語である。インド・ヨーロッパ語族に由来し、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語、ルーマニア語などの起源となる。地中海沿岸で話されていたが、ゲルマン語にも影響を与え、現在では多くの略語に使われている(「e.g.」はラテン語の「exempli gratia」、「i.e.」は「id est」の略語である)。ラテン語の専門用語は、哲学、医学、生物学、法律、公的な目的などで広く使われている。興味深いことに、ラテン語を日常的に話す人は800人程度に過ぎない。
ラテン語の盛衰
もともとラテン語は、古代都市ローマの周辺地域-ラティウム-で話されていた。ラテン語は、ローマ帝国が発展する過程で、王国の他の地域、後にローマ共和国に広がり、その後、ローマ帝国全体の「公用語」として行政に使われるようになった。ラテン語は、フランス語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語、そして英語など、帝国内の地方言語に強い影響を与えたのもこのためである。実際、いわゆるロマンス語は、無文字・非標準の原語であるヴァルガー・ラテン語を直接的に継承したものである。
ローマ共和国の時代には、古ラテン語に代わって標準化された古典ラテン語が導入され、ほとんどの著作物はこの標準化されたものを使っていた。
ラテン語はローマ帝国の滅亡にも耐え、後期ラテン語として生き続け、後に中世ラテン語、ルネサンスラテン語へと発展した。18世紀まで、現代ラテン語は国際コミュニケーションや主に科学の共通語であった。現在、ラテン語は主にカトリック教会で保存されており(聖職者の多くがラテン語を流暢に話す)、生物学や医学などの科学用語の多くがラテン語から派生しているため、科学分野でも使われている。クオド・エラト・デモンストランダム(Quod erat demonstrandum)」 🙂。
アルファベット
英語のアルファベットに比べ、ラテン語は23文字で、J、U、Wの文字がなく、草書体もない。
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